食後高血糖を改善するための生活改善記3 糖質制限が最重要か



食後高血糖の改善の本丸は食生活の改善

食後高血糖を改善するために、減煙もはじめました(本当は禁煙の方が断然いいのですが)。そして運動もはじめました(といってもごく軽い運動ではありますが)。しかし最も重要なのは食事の改善ではないでしょうか。食後高血糖を改善する為のいわば本丸です。

今までのひどい食生活を後悔

これまでも食事の内容、摂り方に関してはあまり良くない事は自覚していました。でも、食後高血糖の事を知ってからは、それまで思っていた以上に良くない食事内容だと気付きました。年齢とともに食事の量や好み、摂り方も変わってきましたが、それでもずっと食後高血糖には悪い食事をしていたようです。

小さい頃から肉、脂っぽいもの、味付けの濃いものが好きで、スイーツも好きでした。最近は魚も食べ、野菜も摂るようになり、できるだけ薄味を心掛けるようになりましたし、スイーツも食事の量が減った事に伴い、減ってきました。以前は食事代わりにスイーツを食べて腹を満たす事もありましたが、今ではそういう事はありません。

一方でほとんど変わっていない事もありました。白米を中心とした炭水化物が大好きだという事です。白米、パン、麺類等々です。

我が家は夫婦二人暮らしで、妻もフルタイムで仕事をしている共働き世帯であり、妻は平日はほどんど毎日夜遅くに帰ってきます。なので私がいつも先に一人で食事をするのですが、外食もせず、総菜等を買って帰るわけでもなく、家にあるもので済ますのですが、食事を作るのは面倒で手間をかけたくないという事と、あまり上手く作れないという事もあり、本当に簡単なもので済ましていました。

例えば、そばを茹でてめんつゆで食べるだけで済ますとか、白いご飯をふりかけや漬物で食べるだけとか、カップラーメンやカップ焼きそばで済ますとか、ひどい時にはパンを何もつけずにそのまま食べて終わりとか。そしておかずはなしです。炭水化物が好きだからそれでも十分なのでした。もちろん妻が何かおかずを作り置きしてくれていればそれを食べますが、私よりも労働時間が長い妻に毎日の分を頼むのは酷であり、そこまでの負担はかけたくありませんでした。

だからまともな食事は妻が作ってくれる土日くらいだったのです。これでは体にいいはずがありません。普段の食事も炭水化物だらけで、ちょっと小腹が空いたら糖分を摂って済ますという始末です。しかも朝食は摂らず、昼も食べたり食べなかったりなので、夕食時は相当空腹状態になっており、体の仕組みを考えると非常に血糖値が上がりやすい状態になっていたのです。そこへもって炭水化物という糖質の多いものを満腹になるまで摂取するのですから、食後高血糖になるのは当然といえば当然だったのです。そして消化を良くする為と信じて、食後にすぐに横になることも拍車をかけていたようです。

無知であった私は、食後の異様なだるさや眠気の原因がこれらの食事の仕方や内容にあるとは知らなかったのです。なので知った時は今までの食事を後悔したと同時に、それでも今知って良かったと思いました。私は今まで食後急激に血糖値を上げ、その上がった血糖値をコントロールする為に膵臓からインスリンを大量に分泌させるということを長年繰り返していたのです。そのためおそらく膵臓は疲弊しており、このまま続けていたらやがて膵臓はインスリンを分泌できなくなり、間違いなく糖尿病になっていた事でしょう。

私は亡くなった母や知り合いが糖尿病で苦しんでいたので、その病の大変さや辛さはある程度わかっているつもりです。自分自身には無縁の病だと思っていたのですが、実はすぐ近くまでせまっていたのかと思うとぞっとしました。思えば母も炭水化物や糖分が好きでしたので、好みが似ている私はそもそもその要素はあったのかもしれませんが。

糖質のコントロールとGI値を意識する

食後高血糖を改善するには、何と言っても糖質のコントロールが重要です。糖質を多く含んでいる食品、糖質に変化しやすい成分を多く含んでいる食品を制限するという糖質制限や、食品が糖質に変わるスピードを表したGI値を意識した食べ方をする必要があるということがわかりました。

まず始めたのは、炭水化物を減らし、できるだけ肉・魚・野菜等を摂るということです。そしてスイーツを控える事、食事と食事の間隔を空け過ぎない事です。あと食事の際、最初に炭水化物を口にしない事などです。

アスリートがおこなうような厳密な糖質制限ができればいいのでしょうが、やはりいきなり完全に行うのはストレスがかかってしまうし、何かのきっかで反動が起きてしまうのが怖いので、自分に甘い私には、やはり簡単な事からゆるやかにやっていくのがいいのではないかと思いました。

まず、いままで食べていたご飯(白米)に玄米を混ぜることにしました。割合は半々か6:4(玄米が6)です。幸い私も妻も玄米は好きなので問題ありませんでした。いきなり全て玄米に変えても良かったのですが、すでに買ってあった白米がたくさん残っていたので、その白米がなくなるまでは白米も混ぜることにしました。玄米を食べることにしたのは、白米よりもGI値が低い(血糖値が上がるスピードが遅い)事と、何故か白米よりも少量で満足するからです。とは言っても玄米もれっきとした炭水化物食品である為、食事の順序としては後の方にしました。

それから、昼食はできるだけ摂るようにしました。昼食を摂らないことに慣れてしまったのでたくさんは食べれなくなっているので、少しでも口にするように心がけました。夕食の時に血糖値が急激に上がるのを少しでもやわらげる為です。

あとはパン、麺類、スイーツを今までより格段に控えるようにし、肉類・魚介類・野菜を意識して多く摂るようにしました。もちろん完璧にはできませんので、ゆるやかに、そして出来るだけ、です。とにかく最初は、自分にとって「糖質は大敵」という意識を持つようにしました。

糖質制限は確実に効果があることがわかった

そうして2,3か月実験的に行ったところ、やはり効果はあると実感しました。それが良くわかったのは、おかずが多かった為、ご飯(米)を食べなかった時です。いつもあれほど食後だるく、そして眠かったのに、ご飯(米)を食べなかっただけで全然だるくも眠くもなかったのです。

今までもたまに、食後のだるさや眠気がない時はありましたが、糖質と因果関係があると知らなかったので、別の要因だと思っていました。

こうして効果を実感できたので、食品に含まれる糖質量やGI値をもっとちゃんと調べ、どのようなものをより摂取し、どのようなものを控えるべきかを自分なりに考え、より本格的に実践していこうと思いました。ただ、そうは言ってもやはりストレスのかからない程度に、ですが。

そうしているうちにいつの間にか糖質を多く含むものをとる事に罪悪感や、また食後の”あの症状”が起きることへの恐怖感を持つようになってきました。なので、食べたいものが糖質を多く含んでいるものである時は、食べたい気持ちと罪悪感や恐怖感から食べてはいけないという気持ちの間で葛藤が生じ、気持ちの勝った方を選択しています。「絶対に食べてはいけない」とすることは、まだできません。いずれできるようになるのかもしれませんが、一生できないかもしれません。それはそれで仕方のないことです。ですがやはり本気で食後高血糖を改善したいのであれば、やっぱりきちんと実行したいものです。