食後高血糖を改善するための生活改善2 簡単で続けられる運動を始める



喫煙は血糖のコントロールに悪影響

食後高血糖の症状を良くする為の生活習慣の改善は、まず手始めに一日に吸うタバコの本数を減らすことから始めました。

タバコは喫煙者にとってはそれなりに有益な事もあるのですが、健康面では害の方がはるかに多く、お金や時間も消費します。

タバコの健康への害はいろいろあって世間でよく知られていますが、私が調べた限りでは食後高血糖にも少なからず悪影響があるようです。インスリンの働きを助け、血糖値を下げる働きをもつアディポネクチンという善玉ホルモンがあるのですが、喫煙はそのアディポネクチンを減少させてしまうらしいのです。

アディポネクチンのサポートがない状態でインスリンを分泌させ続ければ、膵臓が疲弊してしまい、いずれインスリンが分泌されなくなって糖尿病にもなってしまうかもしれません。食後高血糖は食後に一気にインスリンが放出される為、膵臓にもかなり負荷がかかることになりますが、喫煙はその負荷を増やしてしまうことになるわけです。

極端な事を言えば喫煙は、食後高血糖の症状を強くするというより、食後高血糖から一歩悪化を進めて糖尿病へと変化させてしまう恐れがあるということです。

タバコを辞めても足りない生活改善

タバコをやめたからと言って食後高血糖の症状の変化は感じられないかもしれませんが、糖尿病になるリスクを減らすという意味でも禁煙をした方がよいと思います。

私は今すぐ禁煙する気がないのと、仮に禁煙する気があってもすぐに実行できる自信がないので、減煙という方法をとることにしましたが、うまく行けば最終的には禁煙しようと思っています。こんな考えでは禁煙に成功した人からは「そんなやり方では禁煙なんてできないよ」と笑われそうですが、今は禁煙外来というのもあるので、結構楽観しています。

さて私の減煙ですが、その実行はそれほどハードルが高いものではなかったので、とりあえず計画通りに進んでいたのですが、食後高血糖に対しては目に見える効果はありませんでした。もちろん糖尿病へステップダウンするリスクを減らす効果はあるのですが、血糖値スパイクに即効性や直接的効果がないことは初めからわかっていた事ですが。

エクササイズは食後高血糖に明らかに有効

まずは一番簡単にできる減煙からはじめましたが、次のステップとして私は、まったくといっていいほどやっていなかった運動を少しずつやっていくということにしました。

私はあまりの運動不足もあって、駅の階段を上っただけで動悸・息切れが起きたり、すぐ苦しくなってしまっていたので、ますます体を動かさないようにして過ごしていました。そうしてより運動不足になり、どんどん体が弱っていたのです。

まずはウォーキングをしてみる

私が最初にとりかかったのはウォーキングです。あまり外出しないこともあり、計測してみたら1日平均20分、1か月で10時間程度しか歩いていませんでした。テレビで90歳代のお医者さんが1日1時間、元気に歩いているのを見ましたが、それに比べると私の運動量はなんて少ないのかと再認識しました。このままでは早死にする、とちょっと危機感もありました。

ウォーキングについて早速調べてみたのですが、いろいろと効果的な歩き方がありました。ただだらだらと歩いているだけでは、いくら時間をかけてもあまり効果はなく、歩くフォームであったり、スピードであったり、その強弱であったりと、普段運動している人にとっては簡単なことかもしれませんが、私にとっては実際にきちんとおこなうにはなかなかハードルが高いものでした。

運動嫌いで怠け者の私は、あえて運動の為に時間を割くことはしたくありませんし、あまり強度の高い運動もしたくありません。なので通勤時の行きまたは帰りのどちらかで一駅歩くことにしました。もともと電車は一駅しか乗りませんので、自宅から会社まで電車に乗らず歩いて行くことになります。往復で電車を使う場合に比べて、35分ほど余計に歩くことができます。最初はこのぐらいからがちょうどいいと思いました。

簡単なレベルからはじめた通勤時のウォーキングですが、やってみるとなかなか気持ちのいいものです。慣れてきたら往復ウォーキングでもいいかもしれません。そして今はまだ、ただ歩いているだけですが、こちらも慣れてきたら早歩きとゆっくりのウォーキングを織り交ぜてみたいと考えています。

ただやはり、この程度ではまだまだ運動不足です。天気が悪い日や風が強い日などはあまり歩きたくないので電車を使ってしまいますし、暑い日や寒い日も躊躇してしまいます。かと言ってウォーキングの強度を高めたり、距離を延ばしたりとウォーキングだけで考えると面白くありませんし、飽きてしまいます。

もっと簡単に、ながらエクササイズが出来る方がいい

そこで、出かけることなく家でできるトレーニングはないかと考えました。筋力トレーニングだけだったら、腕立て伏せやスクワット、腹筋運動などをやればいいのですが、正直きついだけでつまらないです。そんなものが続くわけありません。続かなければ効果もないのでやる意味がありません。

それでは器具を使ったものはどうだろうか?そう思い、ショッピングサイトで、テレビを見ながらいつの間にか運動ができ、筋力と心肺機能の向上が期待できるという都合のいい器具を探してみました。そして行き着いた結果がエアロバイクでした。

それならちゃんとした自転車を買って、それを日常で乗ればいいのではないかということもありますが、私が住んでいるマンションには自転車置き場がなく、家に置くか近所の駐輪場を借りなければなりません。家に置いた場合、小さなエレベーターの他、思いドアを3つ越えなければならない為、自転車を外に出したり家に入れたりするだけで大変であり、自分の性格を考えると結局乗らなくなってしまう事が容易に予想できました。また、近所の駐輪場も、ちょっと離れていて不便という事情もあるので、その面倒さが自転車を乗ることから遠ざけてしまうに違いありません。ましてや駐輪場は有料なので、余計なお金がかかってしまいます。

最初はきついが、慣れれば結構快適なエアロバイク

結局お手軽な価格のエアロバイクを購入し、テレビが見える位置に置きました。そのエアロバイクには、走った時間や消費したカロリー、走った距離等のデジタルメーターがついていて、トレーニングの管理をする上で便利です。また、負荷も8段階の調節機能がついていました。

テレビを見ながらエアロバイクをやれば、知らないうちに結構トレーニングができるのではないかと期待しながら、早速はじめてみました。ところが、軽い負荷ではじめたにもかかわらず、たった2分、距離換算では1Km程度で息があがり、太ももが筋肉疲労で限界に達してしまったのです。正直がっかりしました。あまりの自分の体力の無さにです。もちろん最初から自分の体力が無いのはわかっていましたが、想像以上だったのです。

「これではいけない」と思うのと同時に、頑張ってもっとできるようにしよう、というモチベーションも高まりました。そうして数か月経った今、ようやく10分、5Kmくらいできるようになりました。息も上がらず、筋肉痛にもならずに、です。時間をかけてゆっくりとではありますが、当初に比べるとかなり進歩しました。最近は駅の階段も一段飛ばしでスイスイと上れるようになりました。当然息切れもありません。

まだまだ始めたばかりですし目標にはほど遠いですが、このやり方は自分に合っているようなのでこれからもこの調子で続けていこうと思っています。

運動は糖分を消費するという意味でも食後高血糖には有効だと思いますが、それだけでなく、免疫力を高め体力をつけるなど健康になるには欠かせないものだと痛感しました。