コンテンツが丸パクリされたので、警告して削除してもらうまでの顛末



検索してたら見覚えのあるコンテンツを見つけた

私は時々、自分の作ったサイトが、どのくらいの検索順位で、どんなふうに表示されるかを確認したりしています。そして競合サイトがどんな感じなのかを見たりしています。

ある時、運営しているビジネス情報提供サイトがどのようになっているかを見るため、いつものように何気なく検索していたら、見慣れないサイトが私のサイトより上位表示されていました。

そこで、ちょっと興味をもってそのサイトを見てみました。

デザインにも工夫をこらして、一見するとなかなか良くできたサイトでした。

しかしながら、開いたページのコンテンツをよく見ると、何か違和感を感じました。

あれ?どこかで見覚えがあるような・・・

そうです。そのコンテンツに含まれている主要部分は、私のサイトのコンテンツとそっくりだったのです。

それも良く見ると、その部分は私のコンテンツと一言一句同じなのです。

丸パクリされた!

驚いたのと同時に、腹が立ってきました。

丸パクリしたサイトが私のサイトより上位に表示されているのですから。

確かに私のサイトは更新頻度が低く、結構作りっぱなしだったりするので、検索順位が下がるのは仕方のないことなのですが、そんな私のコンテンツに、ちょっと別のコンテンツを加え、さらにカラーを変えたりして一見わからないように誤魔化したページを堂々と公開しているのです。

驚いたことに、そんなサイトを運営しているのはなんと法人だったのです。

驚いたのはそればかりではありません。その会社はサイト運営の他、ホームページの作成業務をやっており、「集客で成果を出します」などという謳い文句まで書いてあります。

他人のコンテンツをコピーすることがこの会社の集客方法なのでしょうか?

さらに驚くことに、この会社の別のサイトには、ネット上でのマナーの悪さを批判するような記事が書いてありました。

ただただびっくりです。マナー違反を犯している会社が他人のマナーの悪さを批判しているのですから。

Googleにポリシー違反を報告する

とにかく何か対処しなければなりません。

このまま放っておけば、私のサイトの方がコピーコンテンツとみなされてしまう可能性もあります。少なくとも見ている人にはどちらがコピーかはわかりませんし、丸パクリしたサイトは私のコンテンツに情報を追加したりして私のものより充実しているのですから。

とは言え、コンテンツをコピーされた場合にどう対処すればいいのかわからなかった私は、いろいろと調べてみました。

すると、Googleに著作権侵害の報告することができるのだとわかり、早速報告することにしました。(Googleの著作権侵害による削除

ここで報告すると、ウェブマスターツールの削除用ダッシュボードというところに表示され、処理状況が確認できます。承認されれば、Googleのインデックスから削除されるとのことです。

同様の経験をした人は、早い人で3日、遅い人でも2週間くらいで結果が出るということなので、しばらく待ってみることにしました。

他の方法も調べてみる

もちろん、これでGoogleに承認されれば問題ないのですが、拒否判定になる可能性もあるので、結果が出るのを待っている間に、他にやれることはないか調べてみる事にしました。

すると、サーバー会社やプロバイダーに依頼して削除してもらう方法や、弁護士に相談して対応してもらう方法もあるということがわかりました。

そこで、対象となる丸パクリしたサイトのドメインから、利用しているサーバー会社やプロバイダーを調べておき、念のため友人の弁護士にも相談して、いざというときは対応してもらえるよう声をかけておきました。

ただ、いざそれらの方法をとる場合は、こちらに確たる正当性がなければなりません。本当に削除依頼しても大丈夫な内容なのでしょうか。大丈夫だと思ってはいましたが、念のため著作権法についても調べてみることにしました。

著作権法違反とは言えるかどうかは微妙・・・

調べてみると著作権とは、著作物に対する権利であり、その著作物とは、大雑把に言えば創作物であるとなっており、今回コピーされた私のコンテンツは著作物と言えるかどうかは微妙だということがわかりました。

コピーされた私のコンテンツはネット上のある種のサービスを表形式にしてまとめ、解説をつけたものであり、内容は全てネット上にあるものばかりです。なので、創作物とは言い難いのです。

著作権を主張できるとしたら、かろうじて編集著作物もしくは、データベースの著作物として主張するしかないようです。

そしてそれも認められるかどうかは微妙なところです。

という事は、各所にエネルギーを費やして削除依頼等をしたとしても徒労に終わってしまうばかりか、泣き寝入りになってしまうという可能性もあるという事です。

そして今回の件が著作権侵害とはならなかった場合、あれこれと動いてしまったことが逆に訴えられる可能性もゼロではありません。もちろんそんな可能性は低いと思いますが。

そうこうしているうちに、Googleに削除依頼をしてから2週間経ってしまいました。相変わらず何の音沙汰もありません。

承認であれ、拒否であれ、早く回答が欲しかったのですが、2週間経っても来ず、この先どのくらいかかるのかわかりません。しかしもう、このまま盗人が大きな顔をしているのを我慢し続けたくなかったので、別の手段をとることにしました。

直接警告したら解決した

それは本人に直接警告文を出すことでした。

私はすぐに、丸パクリしたサイトの管理者宛に警告メールを出したのです。

著作権に関しては微妙なので、その表現は使わず、ただコピーしたコンテンツを削除し、今後一切使用しないよう要請し、「すぐに削除してくれればこの件は忘れる」という旨を記述しました。

裏を返せば、すぐに対応しなかった場合は「何か行動をおこしますよ」というニュアンス(直接表現せず)を匂わせておいたのです。

すると3時間後には、きれいさっぱり私のサイトからコピーしたコンテンツは削除されていました。そして代わりに別の情報が記載されており、ご丁寧にその内容を参考にしたサイトまでちゃんと記述されていました。

なのでこれでもう終わりです。こちらが著作権を主張できるか微妙だとわかった時点で、目的はコピーしたサイトへのペナルティーから、単に削除してもらうことに変わったのです。

なんか、最後は非常にあっけなかったのですが、丸く収まって良かったと思っています。

削除してもらったのに、何も変わらなかった

丸パクリしたサイトの管理者に警告文を出してコピーコンテンツを削除してもらったにもかかわらず、1週間経っても、2週間経っても、そして1ヶ月経っても、検索における例のサイトも私のサイトもそのままでした。

例のサイトは相変わらず高い順位にあり、私のサイトはそれよりも下のままだったのです。

では何もしなかったのと同じかというとそうではありません。

そのまま放っておけば、私のサイトがコピーコンテンツと疑われる可能性もあり、最悪の場合ペナルティーを受けたかもしれなかったのです。

そして何より、そのまま放っておくのは気分が良くないです。

対処しても私のサイトより例のサイトの方が検索順位が高いのは仕方のないことだと思います。書き直したコンテンツが私のコンテンツより良かったのでしょう。あるいは順位を落とさないようにいろいろとSEO対策を努力したのかもしれません。

私ももっと努力しなければならないと、改めて思いました。

追記

Googleからの削除依頼の回答は、「拒否」でした。当然です。相手方のサイトはすでに書き直してしまっており、全く違う内容になってしまっていたのですから。

私が警告文を出すのをもう少し待つか、Googleがもう少し早く審査を終わらせてくれれば結果は違っていたかもしれません。