不調の原因は鉄欠乏性貧血だった!鉄分を摂ったら体調が一変した



半年くらい前からどうにもならない体調不良を感じるようになったのですが、ネットで調べたり、テレビの健康番組を見ていると、それが鉄欠乏性貧血だということがわかりました。

そこで今回は私が鉄欠乏性貧血を改善するまでのことを書いてみたいと思います。

早く気付いて早く対応すれば良かった

今になって思い返してみるとその前兆は4、5年前からあったように思います。しかしながら当初は症状が現れる頻度が少なく、程度も軽かったので気にも留めていませんでした。

そして次第に症状が重くなり、症状が現れる頻度も多くなってきたのですが、時間をかけて徐々に進行していった為、その症状に慣れてしまい、その状態が普通であるかのように思うようになっていました

もちろん多少は気になっていましたが、運動不足のせいだとか、食後高血糖によるものだとの勝手な判断の元にウォーキングやエアロバイクをやったり、糖質制限をしたりして改善を試みました。しかし残念なことに症状が軽減することはありませんでした。それどころか少しずつ悪化していったのです。

そしてとうとう『これはおかしい。何とかしないと』と思うようになってきました。

そんなある日、たまたま見ていたテレビの情報番組(ためしてガッテン)で貧血の事をやっていたのですが、そこで説明していた症状の多くが自分にあてはまっていたので、『もしかしたら貧血なのでは』と思うようになりました。

それまでの私は最新の健康診断による血液検査でも異常がなかったので、貧血のような症状があっても何か別の要因によるもので、まさか自分が貧血だとは思わなかったのです。

ところがその番組によると、通常の血液検査によるヘモグロビンの値が正常でも、体内の鉄分を貯蔵するフェリチンの値が低いと貧血になるということでした。

そこで私はネットでフェリチンや貧血についていろいろと調べました。すると貧血にもいろいろ種類があり、その中で私の場合、鉄欠乏性貧血であると確信するに至りました。

私を苦しめたやっかいな貧血の症状

貧血には多くの症状が定義されていますが、全ての症状がいっぺんに現れるわけではなく、貧血の程度やその人の体質によってあてはまる症状が多少違ってきます。

私の場合は、主な症状は以下のようなものでした。

顔色・唇の色が悪い

見た目でわかる貧血の症状です。私も他人から「顔色が良くないけど大丈夫?」と言われることが多くなっていました。それでも私は、あまり日光に当たっていないからだと勝手思い、気にしていませんでした。

唇の色も青紫色になっていたのですが、元々そういう色だと思っていました。

疲れやすく、いつもだるい

これも症状が重くなるまでそれほど気になっていませんでした。働き過ぎたり、遊び過ぎたり、飲みすぎたり、風邪をひいたり等々、その時の体調があまりよくない時によくだるくなったりしていたからです。

ところが次第に何でもない時にもだるさがとれず、何をしてもすぐに疲れてしまうようになってきて仕事や日常生活に支障をきたすようになってきました。

だるくて外出がとても億劫になり、外出しても30分も歩くとすぐに休憩したくなったり、部屋の片づけも面倒になって散らかったままになったりと困った状態になっていたのです。

それでも運動不足で筋力が衰えたせいだとか、食後高血糖の関係だと思って無理して運動をしたり、糖質制限をしたりしただけで、症状は少しも改善しませんでした。

めまい・立ちくらみ

これは貧血の代表的な症状の一つでしょう。低血圧や低血糖など他の要因の場合でも同様の症状が現れますが、私の場合も以前からごくまれに立ちくらみなどが起きていましたので、症状が大きくなるまでは、それほど深刻には考えていませんでした。

しかし半年くらい前あたりから、あまりにも頻繁に立ちくらみやめまいが起きるので、さすがにこれは何か悪い病気なのではないかと不安になってきました。

この症状が重くなってきたことが、本気で改善しようと思ったきっかけです。

ちょっとしたことで動悸や息切れ

アスリートでもない限りハードな運動をしたときは、誰でも息があがり、心臓の鼓動も速くなります。逆にちょっとした事で息が上がるようだと、普段運動していない人であれば運動不足で筋力や心肺機能が弱くなったと考えがちです。そして私もそう考えました。

以前は歩くのも速く、階段も一段とばしで上るスピードも速かった上、息も全く上がらず心肺機能にはある程度自信がありました。

それがいつからか歩く速度は遅くなり、駅の階段を上っただけで息は上がり、心臓がドキドキするようになっていました。

運動不足が原因だと考えた私は、速く歩く事を心掛け、家では息が上がるまでエアロバイクをこぐようにしました。(ランニングも少しやってみたのですが、すぐに膝を痛めてしまったのでこれはやめておくことにしました)

そして速く歩く事はできたのですが、以前のように自然と速く歩けるというわけではなく一生懸命大股にし、一生懸命回転を上げなければならないという状態が続きました。

エアロバイクも、確かに続けていると多少筋肉の負荷が軽く感じるようにはなりましたが、相変わらずちょっとやっただけで息が上がりました。

そして何より駅の階段での動悸・息切れは一向になくなりませんでした。

バランス感覚がおかしくなる

めまいや立ちくらみとは別に、歩いているときにふらついてしまったり、向こうから歩いている人を避けようとしただけでつまづきそうになったりと、まるでひどい運動音痴であるかのようになっていました。

そしてなんとなく雲の上を歩いているかのような感覚もありました。

以前は片足立ちでスクワットも軽々できたのに、いつの間にか片足で立つだけでふらつき、バランスがとりずらくなっていたのです。家で簡単にできる脚力のトレーニングとして片足スクワットを習慣的にやっていたのですが、体力的にきついからとかではなく、バランスがとれなくなってふらつくので2年くらい前にやめていました。

ふらつく原因は何だかよくわからなかったのですが、それ自体は仕事や日常生活にさほど支障がなかったので、それほど気にしていませんでした。今思えばこのことも貧血が原因だったのでしょう。

食べ物が飲み込みづらくなる

お年寄りが喉に食べ物を詰まらせて亡くなるというニュースを何度か見聞きしたことがありますが、食べ物が飲み込みづらくなったのを感じた時、私はもの凄い勢いで老化してしまったのかと思いました。

あるいは何か喉に悪い病気ができたのだろうか?と思い、喉の病気を調べたりしました。そしてもしかしたら咽頭ガンではないかと不安にかられたりもました。

特に小さな物、少量の物を飲み込むことが困難になり、飲み込めないときは水で流し込むようにしていました。

その時はこの症状が貧血が原因だとは夢にも思いませんでした。

酸味をきつく感じる

元々フルーツは好きだったのですが、いつの間にかあまり食べたいと思わなくなっていました。特に酸味のある柑橘系やパイナップルなどは避けるようになっていました。

単に年齢とともに食べ物の好みが変化しただけだと思っていましたが、どうやらそれだけではなく、貧血もその要因だったようです。

頭が働かない

貧血になって一番困ったことは何より頭が働かなくなったことです

頭の中がいつも霞がかかったように感じたり、脳が腫れているのではないかと思うような事もありました。

他にも仕事や日常生活に支障をきたす症状はありましたが、頭が働かない事が一番辛かったです。

まず、やる気と集中力がなくなっている事に気付きました。仕事でも家の事でも、何をするにしても1時間も集中することができず、すぐに頭を休めたくなっていたのです。

そしてとにかく考える事が面倒になり、できるだけ頭を使わないでできることを自然と選択するようになっていました。

考える事が面倒なってしまったので、文章を読むことも書くことも苦痛になり、ついには会話することも面倒になってしまったのです。

その為、必要以上の事は会話しなくなり、他人と会う事もできるだけ避けるようになってしまいました。当然メールや電話でのやりとりも苦痛になっていました。

そしてもっとひどい事に、スムーズにしゃべれなくなってしまったのです。ろれつが回らずうまくしゃべれない事もある為、そうならないよう、会話の時は意識して一生懸命しゃべるようにしていました。

これはもう脳の病気なんじゃないかと非常に不安になったりしました。

それでも病院にいかなかったのは、病院に行くことや、そこで検査することでさえも億劫になっていたからです。

それでも何とかしたいと思い、コーヒーなどカフェインを含むものを摂取して覚醒させようとしたり、気分を高揚させるための「セントジョーンズワート」というハーブを摂取したりしましたが、全く効果はなく、一時的にも効かず、そして気休めにもなりませんでした。

鉄分の摂取で劇的に改善した

貧血の症状が次第にひどくなり、何とかしなければいけないが、どうすればいいのかわからず、その上そんな大事な事でさえも考えるのが苦痛になっているとき、前述のようにテレビ番組をきっかけにネットを調べ、私の場合は鉄欠乏性貧血だという事がわかりました。

鉄欠乏性貧血はその名の通り、鉄分が不足して起きる貧血なので、鉄分が不足してしまった原因を除去するとともに、鉄分を摂取することで改善されるのです。

どうすれば改善されるのかという方向性がわかったので、少し安心しました。あとは実行してみるだけです。

ドラッグストアで市販の鉄剤を購入する

鉄分を摂るには、鉄分を多く含む食事をする、医者に行き処方してもらった鉄剤を服用する、鉄サプリを飲む、市販の鉄剤を服用するなど方法が考えられます。

食事の改善はするとしても、それだけでは時間がかかります。医者に行って、かつ検査するのも多少時間がかかります。鉄サプリは多くの種類があり、どれを選べば良いのかわからず、やはり調べるのに時間がかかります。

私としてはとにかく一刻も早く実行したかったので、近くのドラッグストアに行き店員にたずねて、貧血用の市販薬を購入しました。

私が購入したのは、国内では昔から実績があり、私でさえもその名称を聞いたことがある、「マスチゲン錠」という薬です。

【第2類医薬品】マスチゲン 60錠
by カエレバ

とりあえず服用し、もし必要ならその間に別の鉄サプリ等を調べれば良いと思い、30錠の小瓶タイプを選びました。

2週間で劇的な変化があった

マスチゲンの説明書には、2週間は続けることと書いてあったので、その指示に従って2週間続けて服用してみました。

すると嬉しい事に、1週間過ぎたあたりから明らかな変化が見られ、2週間後にはそれまでの体調不良が嘘のように改善されていることに気付きました。

血色が少し良くなり、青紫色だった唇もピンク色に変化してきました。また、マスチゲンを飲む直前には、立ち上がる度に起きていた立ちくらみも治まり、何より今までは霞がかかっていたように感じた頭もスッキリして、頭を使う事が苦痛でなくなったのです。

効果が見られたので、その後もしばらく飲み続けていたら、食べ物を飲み込む時の飲み込みづらさもいつの間にかなくなり、バランス感覚も戻っていました。そしてだるさや疲れやすさも軽減され、それまでよりも元気に動けるようになりました。

鉄分を摂取することでこんなに変化があるのかと、少し驚きました

そしてその効果を確信できたので、マスチゲン以外の鉄剤も探してみたところ、マスチゲンとほぼ同じ成分を持つ「ファイチ」という鉄剤があることを知りました。

【第2類医薬品】小林製薬 ファイチ 120錠
by カエレバ

マスチゲンは1日1回1錠の服用で、1錠中の成分は溶性ピロリン酸第二鉄が79.5mg(鉄として10mg)と、鉄の吸収を助けるビタミンC、ビタミンE、ビタミンB12、葉酸などが含まれています。ファイチは1日1回2錠の服用で、2錠中にマスチゲンと同じ溶性ピロリン酸第二鉄が同量含まれていて、他のビタミンや葉酸などの含有量が若干違う程度です。

ファイチは1回の服用量が2錠で、1錠中の成分はマスチゲンの半分です。なので少し多めに飲みたい時はマスチゲン1錠とファイチ1錠にし、少なめにしたい時はファイチのみ1錠飲むというように調整できるので、両方を併用することにしました。値段はファイチの方が少し安い程度で、ほぼ同じ価格帯です。

一番大事なのは食生活の改善

鉄剤の服用による鉄分の摂取で貧血の症状はとりあえず改善されたのですが、そもそも鉄分が不足するようになった原因を考え、改善する必要があると思います。

私の場合考えられるのは、長年続けてきた不摂生、そして偏食と不規則な食事です。

炭水化物が好きで、食事を炭水化物のみで済ますことも多く、また、一日一食しか摂らない事も多いのです。また、タバコも吸い、鉄分の吸収を阻害するタンニンを含むコーヒーや紅茶などもかなり飲みます。

貧血になりやすいと言われている女性に比べ、男性は貧血になりにくいと言われています。ですので、男性が貧血になった場合は危険だと言われています。ガンやその他の病気が原因の場合が考えられるからです。

ですが、私の場合は明らかに食生活の歪みがあり、今思えばこんな食生活で貧血にならない方がおかしかったのです。食生活の改善こそ、一番大事な貧血対策なのです。ただ、私の場合、今置かれている生活環境や自分に甘いという性格を考えると、食生活を一変させることは難しく、しばらくの間は鉄剤等に頼りながら、徐々に変えていけたらと考えています。